第二百五十五回 笑と笑と・【如実】

な行

現実のままであること。事実のとおりであること。


「やっぱりか…」


「イトウさん、どうしたんですか?」


「いやー、昨日嫁とケンカしちゃってさー。翌日それが如実に弁当に反映されんだよ。ほら。見てみ」


「日の丸弁当…」


「何かコンビニスイーツでも買って帰んねーとな」


「全く同じ境遇だな」


「あ、シライシさん、お疲れっす」


「…てことはシライシさんちも?」


「今回はちょっと湿っぽいパターンだな。ほれ」


「これは…w」


「白飯んとこに海苔で “呪” って…」


「源界明朝体のフォントに奥ゆかしさを感じるよな」


「ドコに何感じてんすか」


「俺も仲間に入れてくれ」


「オクダさん」


「オクダさん、新婚じゃないすか」


「だからかな。まだまだ知らない嫁の一面があるんだよ。ほらコレ」


「これ…弁当すか?」


「紙袋?」


「中身はまず食パン、ピーナッツバター、そして丸ごとのリンゴだ」


「これは…w」


「wwwブルックリンスタイル…w」


「俺歯弱いからさー。丸かじりイケるかなー?」


「どこを心配してんすかw」


「見えない…奥さんの怒りの底が見えない…」


【談】
この “仕返し弁当”。もし私が実行するとしたら白米の部分にぎっしりとポップコーンを詰め、昼食時の旦那に “白色だし、ギリ穀物。米の代用品としては正解…なのか?” と無駄に混乱させてやりたいです。

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