第二百三十九回 笑と笑と・【執着】

さ行

一つのことに心をとらわれて、そこから離れられないこと。



「さーちゃん、寝た?」


「寝た寝たー。おばあちゃん家だと遊び疲れて早く寝てくれるから助かるわー」


「そうそう、今日ね、さーちゃんからお手紙もらったの。敬老の日があるからって学校で書いたらしくて」


「あー何か言ってたな。あコレ?読んでもいい?」


「ええ。どうぞ」


「どれどれ…。 “おばあちゃんへ。いつも可愛いお洋服を買ってくれてありがとう。これからも生き長らえてね。さやかより” …wwwこれ…www」


「さーちゃん、字とても上手になったのねー」


「いやひっかかりポイントそこ?どこでこんな言葉覚えたんだか…」


「まぁでも、その言葉の方が生に執着してる感出てるわよね。…フフフ…私もさーちゃんが結婚するまで何とか持ち堪えなきゃね…」


「…お母さんの生きる糧になったんだったら良かったわ…www」



【談】
“語彙力おばけと呼ばれたい” という大仰なブログタイトルを付けてしまった訳ですが、語彙力おばけと呼ばれるにはまだまだ修行が足りない、少なくともあと50年はかかる、というのが今の感触です。何とか生き長らえて「どうも。語彙力おばけです」と満身創痍で名乗り、「まだギリ生きてんじゃねーか」とご指摘いただく、そんな人生を目標に更新を頑張っていく次第です。

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