程度が高く上品なこと。けだかくてりっぱなこと。
「パッヘルベルの “カノン” を聞くと、メランコリックっちゅうか…何かちょっとだけ憂鬱な気持ちになるんだよな」
「お前にクラシック聞くような高尚な趣味あったっけ」
「いや風呂だよ、風呂」
「風呂?」
「そ、風呂のチャイムがカノンなんだよ」
「あー…。あれだろ、チャンチャラチャンチャラチャン、チャラララララ…っていうやつ。言われてみればうちもカノンだわ」
「自分でスイッチ押しときながら入りたくなくなるっつうのも理不尽な話だよな」
「いつもここからの “悲しいときー、” でひとネタ出来そうだな」
「風呂側から見て…」
「自らのチャイムに乗せて…」
「悲しいときー!」
「悲しいときー!」
「主人が風呂入りたいっつうから一生懸命沸かしてチャイムで知らせたら、舌打ちされたときー!」
「舌打ちされたときー!」
【談】“残りおよそ5分で、お風呂に入れます” と事前にアナウンスしてくれるので、その数分で気持ちを奮い立たせ、追い焚きしたらもったいない精神で何とか重い腰をあげています。入れば極楽、と分かっているのに、苦行と紙一重です。
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