第百六十七回 笑と笑と・【二匹目のどじょう】

な行

他人の成功した行為や作品をまねること。



「おっとっと…おっとっと…あ!すいません!すいませ…あ痛ッ!」



「おいおいお前何やってんだよ」



「あパイセン!おざーっす」



「おざーっすじゃねぇよ、何だよさっきからフラフラと。危なっかしい」



「いや違うンすよ、…自分、見た目何かいつもと違くないっすか?」



「見た目…?いや、いつもみたいにEXITの売れ損ないにしか見えねぇけど」



「イヤイヤイヤイヤ!2匹目のどじょう狙ってないっスよ!違いますよー。分け目っスよ、分け目!」



「分け目?」



「そう!自分いつも左から8:2に分けてるじゃないですか。それ今日は右から8:2にしてみたンすよ。そしたら真っ直ぐ歩けなくなっちゃって…」



「いや尻尾にリボンくくりつけられた猫かよ」



「おしゃれキャットって何で真っ直ぐ歩けるンすかね?」



「話し広げなくていいんだよ。いいから便所行って直してこい」



「サーセン、お後がヒアウィゴーで」



「そこ乗っかってくんじゃねーよ」



【談】
ずっと同じ箇所で髪の毛を分けているとそこだけ日焼けしてダメージを受けてしまうことを知り、思い切り分け目を変えてみたのですが、すぐさま平衡感覚を失い、肩凝りも発生してしまいました。妙齢となった頭皮はなかなか頑固で骨が折れます。

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