第三百八十三回 笑と笑と・【お門違い】

あ行


目当てをまちがえること。見当ちがい。





「うわー晴れたねー」




「ほんとー」




「雲ひとつないいい天気!」




「あるよ」




「え?」




「うしろ」




「あ…」




「…」




「…」




「雲に八つ当たりするのはお門違いってことは分かってるけど、今、私の心の中に “散れ!” っていう負の感情が渦巻いてる…」




「心の中に暗雲立ち込ませるのやめなー。さ、ドライブ出発しよー」



【談】
「雲、あるよ」と指摘される側の状況に陥ったことがあるのですが、どこをどう探しても返す言葉が見つかりませんでした。何の罪もない雲を睨みつける、ということでしかその鬱憤を晴らせません。

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